そばにいるのに孤独なのはなぜ?

そばに誰かがいても、ふと「ひとりみたい」と感じる日、ありませんか。
それはあなたが弱いからでも、愛情が足りないからでもありません。
むしろ、心が“自分を守ること”に精一杯になっているサインかもしれません。


❤️‍🩹「同じ空間にいるのに孤独」が起きる仕組み

過去にトラウマ体験があったり、緊張が続く環境を長く過ごしてきた方は、無意識に「傷つかないための距離」を取る力が育ちやすいです。
それは生き抜くための、とても大切な適応です。

ただ、その守り方が続くと、目の前の相手がいても心が“警戒モード”から抜けにくくなり、次のような状態が起こりやすくなります。

✅ 相手の表情や言葉が、うまく入ってこない

✅ 会話していても、頭の中が忙しく落ち着かない

✅ その場はこなせても、終わったあとにどっと疲れる

✅ 「分かり合えていない感じ」が残る

ここで重要なのは、これらが性格の問題ではなく、神経の働き(安全・危険のスイッチ)の影響として起こり得る、という点です。
心と体が「今も安全かどうか」を確認し続けていると、人と一緒にいても“つながり”を感じにくくなることがあります。


🤝いちばん大切なのは「自分を責めないこと」

孤独を感じたとき、多くの方がまず自分を責めてしまいます。

  • 自分が変だからかな
  • もっと明るくしなきゃ
  • ちゃんと話さなきゃ
  • 相手に申し訳ない

でも、必要なのは「頑張る」よりも、回復の順番を守ることです。
回復は、こうした流れで起こりやすいです。

“理解”より“存在”を優先する。
うまく話そうとしなくていい。
まずは「ここにいても大丈夫」と感じられる時間を少しずつ増やすこと。

つながりは、頑張って作るものというより、安心が育ったときに自然と生まれるものです。
だから焦らなくて大丈夫です。


🧩「守り方」は、今のあなたに合う形へ整えられる

もし、

  • いつも人といるのに孤独
  • 分かり合えない感じが続く
  • 人と会うと疲れ切ってしまう

こうした感覚が続くなら、それは心があなたを守ってきた証かもしれません。
孤独は、あなたを責めるためにあるものではありません。
「もう無理しないで」と伝えてくれている合図かもしれません。

カウンセリングでは、出来事の整理だけでなく、
「安心できる感覚を取り戻す」「人との距離感を調整する」「疲れにくい関わり方を身につける」
といった、日常で使える形に落としていきます。

🕊️今日のあなたに、やさしく

焦らずゆっくりで大丈夫です。

管理者

阿賀嶺 壮志(あかみね たけし)
1983年、沖縄生まれ
一般社団法人プラスワンライフ代表理事:公認心理師

精神科クリニックや学校現場で、15年にわたり心理支援・カウンセリングに携わってきた信頼と実績のあるカウンセラー。
幼少期の病弱さと孤独な経験から「ありのままの自分を受け止めてくれる存在」の大切さを深く実感し心理の道を志す原点となる。
教員時代の挫折や、言葉を超えた児童との心のつながりを通して、トラウマ支援への使命感を強めていった。

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