こんにちは。
一般社団法人プラスワンライフの公認心理師です。
今回は、多くの方が一度は感じたことがある「つらい」という気持ちについて、その背景にある「うつ病」についてお話ししたいと思います。
あなたや大切な人の心の健康を守るためのヒントになれば幸いです。
💭「なんだかずっとしんどい…」それ、うつ病のサインかも?
日々のストレスやプレッシャーの中で、「最近、気分が晴れないな…」「朝、起きるのがつらい」と感じることはありませんか?
うつ病とは、単なる気分の落ち込みや一時的な疲れではなく、強い気分の低下や意欲の減退が続く病気です。
うつ病は誰でもかかる可能性のあるこころの病気で、決して特別な人だけに起きるものではありません。実際、厚生労働省の調査によると、日本ではおよそ15人に1人が一生のうちに一度はうつ病を経験すると言われています。
🧠 うつ病の主な症状とは?
うつ病は単なる「落ち込み」ではなく、脳内の神経伝達物質(セロトニンやノルアドレナリンなど)の働きが乱れることで起こる生物学的な変化です。
✅ 主な症状チェックリスト
- 気分が沈む・やる気が出ない
↪何をしても楽しくない、理由もなく悲しい気持ちが続く - 興味や喜びの喪失
↪以前は好きだったことにも興味が持てなくなる。 - 疲れやすく、体がだるい
↪休んでも疲れが取れない、体が重い。 - 食欲や体重の変化
↪食欲がなくなる、または過食になることも。 - 不眠または過眠
↪寝つきが悪い、夜中に目が覚める、早朝に目覚めるなど。 - 自分を責める・無価値に感じる
↪「自分には価値がない」「消えてしまいたい」と感じてしまう。 - 集中力や思考力の低下
↪仕事や家事でミスが増えたり、考えがまとまらなくなる。 - 涙もろさやイライラ
↪些細なことで涙が出たり、怒りっぽくなることも。
📝 ポイント
これらの症状が「一日中」「2週間以上」続く場合は、うつ病の可能性があります。
👀 セルフチェック
「最近、何をしても楽しくない」「2週間以上気分が晴れない」
そんな時は、専門家へ相談しましょう。
🧭 「つらさ」の背景を理解する3つの視点
うつ病の理解には、以下の3つの視点が役立ちます。
1. 生物学的要因
脳内の神経伝達物質である「セロトニン」「ノルアドレナリン」「ドーパミン」などの機能低下やバランスの乱れが、うつ病の発症に関係していると考えられています。遺伝的な素因や妊娠・出産、更年期障害などによるホルモンの変動や、慢性的な身体疾患(がん、糖尿病など)もリスク要因です。
2. 心理的要因
真面目で几帳面、完璧主義、他人に配慮しすぎる「メランコリー親和型」と呼ばれる性格傾向の方は、うつ病になりやすいとされています。物事を悲観的に捉えやすい「認知のクセ」(例:失敗を過大評価する、成功を過小評価する、極端な一般化など)も影響します。
3. 社会的要因
大切な人との別れ、仕事や人間関係のトラブル、引越し、昇進、妊娠・出産など、外的ストレスも大きく関係します。周囲からのサポートが得られない、孤独感が強い状況も心理的ストレスを増幅させ、うつ病のリスクを高めます。
📍うつ病は、こうした生物学的要因と心理・社会的要因が複雑に絡み合って発症する疾患です。生物学的な背景があるからこそ、専門的な治療が有効とされています。
🌈 乗り越え方――大切なのは「ひとりで頑張らない」こと
うつ病の回復には時間とサポートが必要です。
🌟 回復のための4つのステップ
- まずは話すことから
→ 家族や友人、職場の理解も回復の大きな力になります。「話すだけで楽になる」ことも多いので、ひとりで抱え込まないでください。専門家や信頼できる人に、今の気持ちを打ち明けてみましょう。 - 休息をとる
→ 無理に動こうとせず、まずはこころと身体を休ませてください。昼夜逆転してしまわないよう生活リズムを意識して過ごしましょう。 - 医療やカウンセリングを活用する
→ うつ病は早期発見・早期治療が大切です。薬物療法や心理療法(認知行動療法など)は科学的に効果が確認されています。 - 少しずつ「できた」を積み重ねる
→ 散歩をする、好きな音楽を聴くなど、小さな行動が「自分らしさ」を取り戻す一歩になります。 - 「自分を責めない」こと
→うつ病は「心の弱さ」ではなく、「脳の病気」です。悲しんでしまうのは、あなたが繊細で、感じる力を持っているから。立ち止まっているように見える日々も、ちゃんと「回復の途中」です。
🌿 プラスワンライフでは、こころのケアを“あなたの味方”としてサポートしています
うつ病は「心の風邪」とも呼ばれるほど、誰でもかかりうる身近な病気です。最近、「なんだか気持ちが重たい」「前のように笑えない」そんな日々が続いていませんか?
あなたのその“つらさ”には、ちゃんと理由があります。
そしてそれは、ひとりで抱え込まなくていいものなんです。つらさの正体を知れば、回復への道筋はきっと見えてきます。
「まだ相談するほどじゃないかも」
「こんなことで話していいのかな」
そんなふうに思っていても、大丈夫。
でも、つらさの早期発見・早期ケアこそが最も大切な一歩です。
私たちは、こころの不調に悩む方の「最初の一歩」を、そっと支えるためにここにいます。
必要なときは、どうかひとりで抱え込まずに、声をかけてください。

一般社団法人プラスワンライフ
沖縄県浦添市牧港4丁目10番1-1102
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