恋愛依存がやめられない理由|心の穴と不安の心理

恋愛依存は心の穴を埋めるための手段だった

――不安で手放せない心理

「この人がいなくなったら、私はどうなってしまうんだろう」
頭では苦しい関係だと分かっているのに、離れられない。
連絡が来ないだけで不安になり、相手の言動一つで一喜一憂してしまう。

そんな自分を「重い」「依存している」「ダメな人間だ」と責めていませんか。

でも、恋愛依存は弱さや性格の問題ではありません。
それは、心の穴を必死に埋めようとしてきた結果なのです。

恋愛依存は「愛しすぎ」ではない

恋愛依存という言葉は、どこかネガティブに聞こえます。
しかし心理学的に見ると、恋愛依存は「安心できるつながりを求める心の反応」です。

人は本来、

✅誰かに必要とされたい
✅見捨てられたくない
✅ひとりで不安を抱えたくない

という欲求を持っています。

それが満たされない状態が続くと、
心の中に「ぽっかりとした穴」が空いたような感覚が生まれます。

恋愛は、その穴を一時的に埋めてくれるとても強力な手段なのです。

ある相談者さんの言葉💬

以前、こんな相談を受けたことがあります。

「彼に冷たくされるたびに、『私が悪いんだ』って思ってしまうんです。
でも、嫌われるくらいなら我慢した方がいいって…」

その方は、
・相手の機嫌を常に気にして
・自分の気持ちは後回しにして
・それでも関係を手放せずにいました。

話を丁寧に聴いていくと、
子どもの頃から「ひとりで頑張る」時間がとても長かったこと、
本当は甘えたかったけれど、それが許されなかった経験が見えてきました。

恋愛依存は今の相手だけの問題ではなかったのです。

なぜ「不安で手放せない」のか

恋愛依存がつらいのは、
相手を失うこと=孤独に戻ること
と、心が感じてしまうからです。

特に、

「見捨てられ体験」「否定され続けた経験」「安心できる人間関係が少なかった過去」

があると、脳は
「つながりを失う=危険」
と強く反応します。

そのため、やめたい・離れたいと思っても、
身体や感情が強いブレーキをかけてしまうのです。

これは意志の弱さではなく、心の防衛反応です。

「やめる」より先に必要なこと🌱

恋愛依存から抜け出すために、
無理に「別れなきゃ」「自立しなきゃ」と頑張る必要はありません。

大切なのは、心の穴に気づくことです。

📍何を埋めようとしてきたのか
📍どんな孤独を抱えてきたのか
📍本当は、どんな安心が欲しかったのか

そこに目を向けることが、回復の第一歩になります。

恋愛依存は
「誰かに頼ってはいけない」人が、必死に生き延びてきた形でもあります。

依存は「責めるもの」ではなく「理解するもの」

恋愛依存に苦しんでいるあなたは、間違っていません。

それだけ、ひとりで抱えてきた時間が長かっただけです。

安心できる関係性の中で、少しずつ心の穴は埋まっていきます。

もし今、「誰にも話せない」「ひとりでは苦しい」と感じているなら、
それは助けを求めていいサインです。

あなたの心には、ちゃんと理由があります。

恋愛依存セルフチェックリスト📝

※いくつか心当たりがありますか。当てはまるものをチェックしましょう。

① 相手中心になりやすい

  • 相手の機嫌や反応を常に気にしてしまう
  • 自分の予定より、相手を優先することが多い
  • 相手の言葉一つで気分が大きく揺れる

② 不安や恐れが強い

  • 連絡が来ないと、不安や焦りが強くなる
  • 嫌われる・見捨てられる想像をよくしてしまう
  • ひとりでいる時間がつらく感じる

③ 我慢が当たり前になっている

  • 本当は嫌でも「仕方ない」と自分に言い聞かせる
  • 自分の気持ちを伝えるのが怖い
  • 相手に合わせることで関係を保っている感覚がある

④ 自分の価値を相手に委ねている

  • 相手に必要とされないと、自分の価値が下がる気がする
  • 「愛されているかどうか」で安心感が決まる
  • 恋愛がうまくいっていないと、全部ダメな気がする

⑤ 離れた方がいいと分かっていても離れられない

  • 苦しい関係だと分かっていても、別れを考えると強い不安が出る
  • 「この人しかいない」と感じてしまう
  • 離れた後の孤独を想像すると耐えられない

チェックが多かった方へ💡

このチェックリストは、あなたを評価するためのものではありません。

多く当てはまったとしても、それは「弱いから」ではなく安心を求めてきた心のサインです。

「やめなきゃ」と責めるより、「私は何を埋めようとしてきたんだろう?」と、やさしく問いかけてみてください。

回復は、誰かと安全につながること、そして自分の気持ちを大切に扱うことから始まります。

一般社団法人プラスワンライフのサポート🛋️

一般社団法人プラスワンライフでは、トラウマケアを含むカウンセリングを提供しています。沖縄を拠点に全国対応で、対面・オンラインなど柔軟にサポートしています。

「いま困っている症状の整理」からでも大丈夫です。
一人で抱え込まず、ご相談ください。

よくあるご質問(FAQ)

Q1. 恋愛依存とは、どんな状態を指しますか?

A.恋愛依存とは、特定の相手との関係に強くしがみつき、安心感や自分の価値をその人に委ねてしまう状態を指します。
「相手がいないと不安」「嫌われるくらいなら我慢する」といった感覚が続く場合、心が強い孤独や不安を抱えているサインかもしれません。


Q2. 恋愛依存は性格や意志の弱さが原因ですか?

A.いいえ、性格や根性の問題ではありません。
恋愛依存は、過去の孤独体験や安心できなかった人間関係の中で身についた心の防衛反応です。
「弱いから依存する」のではなく、「ひとりで頑張ってきた結果」と捉えることが大切です。


Q3. なぜ頭では分かっているのに、相手を手放せないのですか?

A.心と脳は、「つながりを失う=危険」と感じると強い不安反応を起こします。
特に見捨てられ体験や否定された経験があると、別れることが“孤独に戻る恐怖”と結びつき、行動を止めてしまうのです。
これは自然な反応であり、異常ではありません。


Q4. 恋愛依存から抜け出すには、まず何をすればいいですか?

A.無理に別れたり、自立しようと頑張る必要はありません。
まずは「私は何を埋めようとしてきたのか」「どんな安心が欲しかったのか」
と、自分の心に目を向けることが回復の第一歩です。
依存を責めるより、理解することが大切です。


Q5. 恋愛をしてはいけない、ということですか?

A.いいえ、そうではありません。
問題なのは恋愛そのものではなく、安心感のすべてを一人の相手に預けてしまう状態です。
安心できる人間関係が増え、自分とのつながりが回復してくると、恋愛の形も自然と変わっていきます。


Q6. ひとりで向き合うのがつらい場合、どうしたらいいですか?

A.恋愛依存の背景には、言葉にできなかった孤独やトラウマが隠れていることがあります。
ひとりで抱えるのがつらいと感じたときは、専門家や安心できる第三者に話すことも大切な選択です。助けを求めることは、弱さではなく回復への力です。

管理者

阿賀嶺 壮志(あかみね たけし)
1983年、沖縄生まれ
一般社団法人プラスワンライフ代表理事:公認心理師

精神科クリニックや学校現場で、15年にわたり心理支援・カウンセリングに携わってきた信頼と実績のあるカウンセラー。
幼少期の病弱さと孤独な経験から「ありのままの自分を受け止めてくれる存在」の大切さを深く実感し心理の道を志す原点となる。
教員時代の挫折や、言葉を超えた児童との心のつながりを通して、トラウマ支援への使命感を強めていった。

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