ブレるからこそ広がる世界|揺れる心を責めなくていい理由

「昨日はこれでいいと思っていたのに、
今日はなぜか違う気がする」

そんなふうに、気持ちが揺れたり、考えが定まらなくなったとき、
「自分はブレている」「軸がないのでは」と
不安になる方も多いのではないでしょうか。

ブレることは、弱さではありません

心理の視点から見ると、
ブレること=弱さとは限りません。

むしろそれは、
心がきちんと「感じて」「考えて」「選び直そうとしている」状態です。

人の心は、状況や体調、人との関わりによって自然に揺れ動くもの。
それはとても人間らしく、健やかな反応でもあります。

トラウマを抱えた心ほど、慎重に揺れます

トラウマケアの現場では、
「すぐに答えを出せない自分」に戸惑う方と多く出会います。

安全かどうかを何度も確かめながら、
少しずつ世界との距離を測っていく。
その過程で、心は揺れ、迷い、立ち止まります。

でもその揺れは、
回復に向かう大切なプロセスでもあります。

揺れるから、世界は広がっていく

迷うからこそ、
「これ以外の選択肢があるかもしれない」と気づける。

ブレるからこそ、
今まで見えなかった景色や価値観に出会える。

無理に一本の軸を作らなくても大丈夫です。
ブレながら見えてくる世界こそ、
今のあなたに必要な世界なのかもしれません。

揺れている自分に、少しだけ優しく

今日も悩みながら、考えながら、ここまで来たあなたは、
もう十分頑張っています。

ブレている自分を責めるのではなく、
「ちゃんと感じているんだな」と
そっと声をかけてあげてください。

その先に、
あなたなりの世界が、ゆっくりと広がっていきます。


沖縄でトラウマを専門にカウンセリングを行っています
公認心理師
阿賀嶺 壮志

管理者

阿賀嶺 壮志(あかみね たけし)
1983年、沖縄生まれ
一般社団法人プラスワンライフ代表理事:公認心理師

精神科クリニックや学校現場で、15年にわたり心理支援・カウンセリングに携わってきた信頼と実績のあるカウンセラー。
幼少期の病弱さと孤独な経験から「ありのままの自分を受け止めてくれる存在」の大切さを深く実感し心理の道を志す原点となる。
教員時代の挫折や、言葉を超えた児童との心のつながりを通して、トラウマ支援への使命感を強めていった。

管理者をフォローする
こころの痛みと治療法ブログ一覧
シェアする

コメント

タイトルとURLをコピーしました