『その幸運は偶然ではないんです』著:J.D.クランボルツ+A.S.レヴィン ダイヤモンド社 2019年発行
クランボルツさんは(勝手にさん付け)自分が好きな心理学・教育学者でもあって、すごく共感するところもあり是非ともご紹介したい。
クランボルツさんを知るきっかけになったのはキャリアコンサルタント養成校。「偶然を利用する」的なことが書かれていて、「人生は思い通りにはいかない、だったらハップンスタンス(偶然)の出来事をうまく活用することが大切」みないな事が載っていた。
あー!わかるー!!
と感動したのを覚えている。
『失敗を恐れないこと、人生を楽しみなさい』と優しく微笑みながら。顔を見たら本当にいい笑顔のほんわかおじいちゃんといった感じ。
残念なことに今年2019年5月にお亡くなりになりましたが、しっかりと日本にも素晴らしい価値観を残して頂けました。
〈 人は間違いを犯すべきかもしれないね。間違えることは全然問題ないことだし、むしろ良いことだと考えたらどうかな。そうしないと私たちは学べないのだから。次に取る私の行動は間違いかもしれないしそうではないかもしれない。だからどうだというのでしょう。その行動のプロセスで私はきっと何かを学ぶだろうし、経験を冒険としてとらえてみよう、そう思えるようになりました。 〉- 著書より抜粋
もう格好いい!
だからどうだというのでしょう。っていうフレーズが好き。
自分の考えに自信がある感じ。ケントエムキースの「それでもなお人を愛しなさい」のそれでもなおってフレーズと同じくらい好き。
今は自分も含めて、間違いに臆病になったり、間違いはいけないことだと思う人が多いと思う。今というよりも、ずっと昔からかな。
〈 「夢は消えてしまった」と言うのではなく「状況が変わった。さらに自分にとって良いチャンスを探すにはどうしたらいいだろう」と考えましょう。計画を変更することは失敗ではありません。計画が変化することはまったく自然なことなのです。学習を重ねるにしたがって、元々の夢がもはや自分に合わないものになっていることもあるでしょう。次に挑戦すべきチャンスは必ずあります。私たちはまだこんなことを言う年配の男性を知っています。「大きくなったら何になりたいかなんて、まだ決めていないよ」人生そのものがひとつの大きな実験だと言う人もいます。 〉- 著書より抜粋
夢を叶える人ってどのくらいいるんだろう。夢っていう言葉はすごく眩しくて、時々見るのがつらくなることがある。出来れば遮光カーテンで覆いたくなるような。
そんな時この文章を読むと救われる気がする。夢が破れたんじゃなくて、状況が変わっただけ。
〈 もしどうしても結果を知っておきたいと思うのなら、ひとつだけ出来ることがあります。それは何もしないことです。何もしなければ確実に何も起こりません。 〉 -著書より抜粋
そして状況が変わったということは、何か行動をしたということ。情報を得たことかもしれないし、実際にやってみたことかもしれない。身体の変化かもしれないし、気持ちの変化かもしれない。
金さん銀さん(覚えている人いるかな)も、百歳のお祝いに祝儀をもらって、何に使いますかと聞かれたときに「老後のために貯金します」と言ったインタビュー記事があったけれど。
いつまでもそんな気持ちでいたいなぁと思うこの頃。
著書の最後には、このハップンスタンスセオリー(偶然と利用する)方法は、普通の人たちにこそ理解して欲しいとの文章で締めくくられます。
偶然をチャンスに捉えられるようなヒントがたくさん詰まった本。
クランボルツさん、ありがとうございました!
最近見つけたメルヘンチックなお店。クリスマスチックー!(^^♪
だからどうだというのでしょう。
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