すぐできる『固定観念』に気付くということ

沖縄でカウンセリング業を営んでいるPlusOneLifeです。今回はテーマとして、「人間の固定観念」についてお話ししたいと思います。心理学に興味を持っている方々に向けてお伝えしていきます。

人間の固定観念とは、私たちが持つ無意識の中にある心の傾向や信念のことを指します。これらの固定観念は、私たちの過去の経験や環境、教育、文化などが影響しています。例えば、子どもの頃に受けたしつけや親からの言葉が、将来の自己評価や他者に対する見方に影響を与えることがあります。

「人は何を見て何を信じるかを常に選んでいる」ということばは、私たちの固定観念が形成されるプロセスを示しています。私たちは日々さまざまな情報にさらされており、それによって自分の信じるものが形成されています。しかし、私たちの固定観念は、客観的な真実とは異なる場合があります。無意識に刻まれた固定観念を見つけ出し、客観的な視点を持つことが重要です。

人間の精神は、私たちが意識している以上に力強いものです。私たちの思考や感情は、行動に直結します。もし自分に対して否定的な信念を持っていると、それが自己評価や行動に影響を与え、自ら成功を遠ざけてしまうことがあります。一方で、ポジティブな信念を持つことで、自己成長や成功を実現する可能性が高まります。

ポジティブな感情を持つのは生まれながらのものでしょうか?それとも学習して身につけるものなのでしょうか?

一卵性双生児の研究によって、本来持っている性格の30~50%は遺伝的要因が影響し、50~70%は環境的要因が影響すると言われています。自分を否定的に感じている人や、物事を悲観的に見るクセのついている人は、学習によって変えることが出来るといえます。

カウンセリングの場では、クライエントの固定観念に気づくことが大切です。クライエントが自分自身に対してどのような信念を抱いているのかを探求し、それが彼らの生活や問題解決にどのような影響を与えているのかを理解します。そして、固定観念を柔軟に変えるためのサポートを提供します。

例えば、自己肯定感に問題を抱えているクライエントに対しては、彼らが無意識に抱く否定的な自己イメージに対して気づくよう促します。そして、その固定観念を変えるための肯定的なアファーメーションや行動の変容をサポートします。その結果、クライエントはより自己肯定感を高め、より充実した人生を歩むことができるのです。

人間の固定観念は、誰もが持っている普遍的な心の特性です。しかし、それを理解し、自己変革に繋げることが大切です。カウンセリングを通じて、クライエントが自分の無意識の中にある固定観念に気づき、ポジティブな方向に向かって成長していく姿を見ることは、私たちカウンセラーにとっても大きな喜びです。

最後に、人間の精神には無限の可能性があります。固定観念に縛られることなく、自分自身を成長させるチャンスを掴みましょう。心理学の知識とカウンセリングのサポートを活用して、より豊かな人生を築いていきましょう。自分自身を知ることで、より幸せで充実した人間関係を築き、心の豊かさを追求していくことができるはずです。

「これを見よう」と選んだ情報は、実はすでに知っていることばかりなのだ。ずっと昔に見ると決めたものと同じものを、何度も何度も見ようとする。

「こうして、思考は現実になる」著:パム・グラウト

管理者

阿賀嶺壮志(アカミネタケシ)1983年沖縄生まれ。
教育学部卒業後に小学校教師となるが、先生同士の対人関係で悩み教員を離れる。その後大学などで学び、作業療法士、公認心理師となり沖縄県内の精神科クリニック及び小中学校のスクールカウンセラーに勤務。2019年より心理学講師(ウェルカルチャースクール/男女共同参画センターてぃるる)2021年に絵本『さばくと少年』を出版。同年コザ信金創業セミナーにてベストビジネスプランナーに選ばれる。

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