どんなカウンセラーを選べばいい?安心して相談できる心理カウンセラーの見つけ方

🌱 はじめに

「カウンセリングを受けてみたいけれど、どんな人に相談すればいいかわからない…」
そんな声をよく耳にします。

実際、心理カウンセラーと一言でいっても、資格・経験・考え方はさまざま。
合う・合わないも人それぞれです。

この記事では、安心して話せるカウンセラーを見つけるための3つのポイントを、専門家の視点からお伝えします。


①「話しやすい」と感じられるかどうか💬

どんなに資格があっても、安心して話せない相手では意味がありません。
カウンセリングは「心をひらく場所」です。
そのためには、

  • 話をさえぎらずに聴いてくれる
  • 否定や評価をしない
  • あなたのペースを大切にしてくれる

    このような“受けとめてもらえている”と感じることが大切です。

💡チェックポイント
初回面談で「この人なら話せそう」と思えるかどうかを、自分の感覚で見極めてみましょう。もし違和感を感じたら、無理に続ける必要はありません。


② 専門性と経験があるか🎓

心理カウンセラーの世界は民間資格も多く、肩書きだけでは判断が難しいのが現実です。
資格がすべてを決めるわけではありませんが、選ぶ際の大切な指標になります。
信頼できる資格の一例としては、

  • 公認心理師(国家資格)
  • 臨床心理士
    などがあります。

また、どんな分野を得意としているかも確認しましょう。
たとえば、

  • トラウマケア
  • 職場のメンタルヘルス
  • 発達や子どもの支援

    など、カウンセラーによって得意領域が異なります。

💡チェックポイント
あなたの悩みに合った専門性を持つ人を選ぶと、回復への道のりがよりスムーズになります。


③ カウンセリングの「方向性」が合うか🤝

カウンセリングにはさまざまな理論や方法があります。
たとえば、

  • 認知行動療法:考え方のクセを見直す
  • 来談者中心療法:話すことで自己理解を深める
  • EMDR・トラウマケア:過去の体験の整理を助ける

どれが正解というわけではなく、あなたの「今の状態」や「目的」に合っているかが大切です。

💡チェックポイント
初回面談で「このカウンセリングでは、どんな進め方をしますか?」と質問してみると安心です。


④ 判断や決めつけをしていないか⚖️

カウンセラーの中には、良かれと思って「こうあるべき」「それは間違っている」と断定的に話す人もいます。
しかし、カウンセリングは“正しさ”を教える場所ではなく、“あなたの理解”を深める場所です。

次のような言葉が多いと感じたときは、その関係があなたにとって安心できるものか見直してみましょう。

  • 「それはあなたにも原因がありますね」
  • 「その考え方は間違っている」
  • 「こうすればうまくいきますよ」

人の心は一人ひとり違い、簡単に判断できるものではありません。
固定観念にとらわれず、柔軟にあなたの話に向き合ってくれるカウンセラーこそが信頼できるカウンセラーだといえます。

💡チェックポイント
カウンセラーは、あなたを導く人ではなく、寄り添いながら一緒に考える人です。
安心して自分の気持ちを整理できるかどうかを、会話の中で感じ取ってみましょう。


⑤ 依存させていないか🧭

良いカウンセリングは、あなたが自分の力で立てるようになることを目指します。
信頼関係は大切ですが、過度な依存は避ける必要があります。カウンセラーがあなたの行動を必要以上に制限しようとする場合は、少し注意が必要です。

例えばカウンセラーが、

  • 「私を信じていれば大丈夫です」
  • 「他の人に相談すると混乱しますよ」
  • 「あなたの家族や友人はあなたを傷つけるだけですよ」

    といった言葉を使うようであれば、それは健全な関係とは言えません。他のカウンセラーにも相談してみたいと伝えたときに、嫌な反応を示さないかどうかも大切なポイントです。

💡チェックポイント
カウンセリングの目的は“自立のサポート”です。相談を重ねるうちに、少しずつ自分で選び、考え、感じられるようになっていくことが理想です。


🌿おわりに

カウンセラー選びは、「自分の心と向き合う旅のパートナー」を選ぶようなものです。
どんなに実績があっても、あなたの感覚が「違う」と感じるなら、それは正直なサインです。

私自身も、長年トラウマや心の痛みと向き合ってきた経験があります。
その中で学んだのは――「人は誰でも、自分の中に回復する力を持っている」ということ。

カウンセラーはその力を“思い出すお手伝い”をする存在です。
どうか安心して、一歩を踏み出してみてください。きっと、「この人なら大丈夫」と思える出会いがあります。

Q
カウンセラーを選ぶときに一番大切なポイントは何ですか?
A

一番大切なのは、「安心して話せるかどうか」という感覚です。
資格や理論よりも、「この人なら受け止めてくれそう」と感じられることが何より重要です。
カウンセリングは“心をひらく場”なので、否定や評価をしない、穏やかな雰囲気を持つカウンセラーを選びましょう。

Q
公認心理師や臨床心理士など、資格はどのくらい重要ですか?
A

資格は信頼性の目安になります。
特に「公認心理師(国家資格)」や「臨床心理士」は、心理学・臨床経験を正式に積んだ専門家であることを示しています。
ただし、資格がすべてではありません。経験や専門分野(トラウマケア・職場のメンタルヘルスなど)も合わせて確認しましょう。

Q
カウンセラーが「判断や決めつけ」をするのはよくないことですか?
A

はい、基本的にカウンセラーは判断や決めつけをしてはいけません。
カウンセリングは「正解を教える場所」ではなく、「あなたが自分を理解するプロセス」を支えるものです。
「それは間違っている」「あなたはこうすべき」といった断定的な表現が多い場合は注意が必要です。
信頼できるカウンセラーは、あなたの感じ方を尊重しながら共に考えてくれます。

Q
カウンセラーとの関係が「依存」にならないか心配です。
A

その不安はとても大切です。
良いカウンセラーは、クライエントが自分の力で立てるようになることを目指します。
もし「私がいないとダメですよ」「他の人に相談しないで」などの言葉を使うようなら、それは依存を促している可能性があります。
信頼関係は大切ですが、目的は自立のサポートです。安心できる距離感を大切にしましょう。

Q
カウンセラーと合わないと感じた場合、どうすればいいですか?
A

合わないと感じたときは、無理に続けなくて大丈夫です。
カウンセラーとの相性は「人間同士の関係」です。
別のカウンセラーに相談し直すのは自然なことですし、あなたの回復にとって必要な選択です。
複数のカウンセラーを比較して、自分の感覚で「安心できる人」を選びましょう。

Q
オンラインカウンセリングでも信頼できるサポートは受けられますか?
A

はい、オンラインでも十分に効果的です。
特に公認心理師や臨床心理士などの専門家が対応する場合、対面と同じように倫理や守秘義務が守られています。
大切なのは、画面越しでも安心して話せるかどうかです。
オンラインでも心の距離が近く感じられるカウンセラーなら、良い関係が築けるでしょう。

管理者

阿賀嶺壮志(アカミネタケシ)1983年沖縄生まれ。
一般社団法人プラスワンライフ代表理事・公認心理師。精神科クリニックと学校現場において10年以上にわたる心理支援・カウンセリング経験を重ねてきた信頼のカウンセラー。幼少期の病弱で孤独な体験から「ありのままの自分を受け止めてくれる存在」の大切さを深く実感し、心理の道を歩む原点に。教員時代の挫折と児童との思いがけないつながりも、トラウマ支援への志へとつながっています。
2019年に「トラウマ治療専門カウンセリングルーム」を開設。統合的な心理療法と自然療法を組み合わせ、「元以上の状態へ」導く支援を理念としています。2021年には絵本『さばくと少年』を出版し、沖縄県内すべての小学校に配布されるなど、教育への貢献も続けています

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