トラウマの回復へ向けて

トラウマは、私たちの心に深い傷を残すことがあります。しかし、適切なケアと支援があれば、必ず回復への道があることを覚えておいてください。

トラウマからの回復には、主に三つの段階があります。

1. 安全の確立

まず大切なのは、安全を感じられる環境を作ることです。トラウマは私たちから力とコントロール感を奪いがちですが、それらを取り戻すことが第一歩となります。

  • 身体的な安全:睡眠や食事のリズムを整えること
  • 精神的な安全:自己破壊的な行動を控えること
  • 環境的な安全:安全な生活環境を整えること

2. 想起と服喪追悼

次の段階では、トラウマ体験を振り返り、整理していきます。これは辛い作業かもしれませんが、癒しの重要な過程です。

  • トラウマ以前の生活を思い出す
  • トラウマ体験を整理し、物語として再構成する
  • 失ったものを悼み、受け入れる

3. 再結合

最後の段階では、新しい自分を見つけ、未来に向かって歩み出します。

  • 新しい自己像を形成する
  • 健全な人間関係を築く
  • 将来の目標を設定する

専門的なアプローチ

トラウマケアには様々な専門的アプローチがあります3

  • 認知行動療法(CPT、PE、TF-CBTなど)
  • EMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)
  • ソマティック・エクスペリエンシング(SE)
  • 自我状態療法

これらの療法は、個人の特性や回復段階に応じて選択されます。

トラウマからの回復は決して簡単ではありませんが、一歩ずつ前に進むことで、必ず光が見えてきます。あなたは一人ではありません。専門家のサポートを受けながら、自分のペースで回復の道を歩んでいきましょう。

管理者

阿賀嶺壮志(アカミネタケシ)1983年沖縄生まれ。
教育学部卒業後に小学校教師となるが、先生同士の対人関係で悩み教員を離れる。その後大学などで学び、作業療法士、公認心理師となり沖縄県内の精神科クリニック及び小中学校のスクールカウンセラーに勤務。2019年より心理学講師(ウェルカルチャースクール/男女共同参画センターてぃるる)2021年に絵本『さばくと少年』を出版。同年コザ信金創業セミナーにてベストビジネスプランナーに選ばれる。

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